乳児湿疹にワセリンは悪化する?効果抜群?どっちなの?
2017/11/24
乳児湿疹で病院にいくとほぼ必ずといっていいほど処方されるワセリン。
ネットではこれを塗れば乳児湿疹が治った!という意見とワセリン塗っても乳児湿疹が悪化した!という二つの意見があります。
ネットで検索した場合どっちが本当の事いってるの!?わけわからん!となりがちで混乱するんじゃないかなーと思ってこの記事を書いてみることにしました。
結論言っちゃうと悪化する人もいれば良くなる人もいるって事です。どちらがいいとは一概に言えません。
ワセリンってのは簡単に手に入るけど実はかなり使い方が難しい薬なんですよ。
目次
ワセリンの特徴
ワセリンの一番の特徴は安全な事。肌につけるものでは最も安全と言っても過言ではない。
肌荒れを起こしている人に市販の保湿クリームを塗ると合わなかったりアレルギーを起こしたりすることがありますがワセリンの場合ほぼほぼないといってしまってもいいです。
例えば皮膚科や小児科で処方されることの多いヒルドイドソフトですが・・・・
http://xn--eckwdb7a3iv042dgbf.com/hirudoidoshurui.htmlより引用
1g中に含まれるヘパリン類似物質(ヒルドイドの主成分)= 3mg(0.3%)添加物はグリセリン(保湿剤、変性剤)
スクワラン(保湿剤)、軽質流動パラフィン、セレシン(エモリント剤)、
白色ワセリン、サラシミツロウ(ミツバチの巣から作られる油)
グリセリン脂肪酸エステル(合成界面活性剤、乳化剤)
ジブチルヒドロキシトルエン(酸化防止剤)
エデト酸ナトリウム水和物(キレート剤、殺菌防腐剤)
パラオキシ安息香酸メチル(防腐剤)
パラオキシ安息香酸プロピル(防腐剤)
とまぁ約12種類の成分が含まれています。
入っている成分が多いとそれだけ合わない成分が含まれる可能性が高くなる。刺激が強くなるという可能性もあがります。
この傾向は特に1000円以下の格安クリームに多く見られます。保険適用でもらえるヒルドイドも例外ではなくヒルドイドが合わない赤ちゃんも多く見られます。
肌に合えばとてもいい保湿剤なんですが乳児湿疹を起こしている赤ちゃんに使うのはちょっと危ないかなーと思いますね。
一方でワセリンはワセリンのみで構成されているので非常にシンプルです。
アレルギーをほぼないといっても過言ではないですし刺激もありません。仮に誤って赤ちゃんの口に入れても安全です。
赤ちゃんの肌というのは大人の肌と比べて超敏感肌&超乾燥肌なので乳児湿疹で使うなら刺激の少ない&アレルギーを非常に起こしにくいワセリンはまさにうってつけといえるでしょう。
たまに石油が原料だからワセリンは体に悪いとかいうサイトがありますがあれデマなんで信じちゃダメですよ。
肌に悪いのは石油系界面活性剤(主に安いシャンプーに使われる)奴でワセリンは関係ないですからね。
ワセリンで乳児湿疹が悪化したりあわないと感じるのは肌につけすぎ
ワセリンを使ってる人にありがちなんですがワセリンの塗り方をどこかで見たり病院から教わったりしました?
というとほぼほぼ「ない」という返答が帰ってくるぐらいワセリンの塗り方というのは世間一般に浸透していません。
おそらく塗り方を知らない人は赤ちゃんの肌がテカテカ輝くぐらいワセリン塗っていると思うんですがあれはNGです。
ワセリンテカテカに塗ると乳児湿疹が良くなるより悪化する傾向のほうが強いです。
ワセリンをつけすぎると汗もを発祥して乳児湿疹が悪化する
赤ちゃんってのは非常に汗っかきなんですよね。
http://www.babytown.jp/scene/eisei/advice/010/index.htmlより引用
汗っかきとワセリンどう関係があるの?って事なんだけどワセリンは皮膚表面を保護する役割があります。
汗を排出する気管を汗腺と呼ぶんですがワセリンを厚く塗ると皮膚の表面にある汗腺をワセリンがふさいでしまい汗が上手く排出されなくなり汗もになりやすくなります。
http://www.shionogi.co.jp/wellness/diseases/contagion/より引用
その為ワセリンを塗りすぎると乳児湿疹がよくなるどころか汗疹も増えて悪化しちゃったよーという赤ちゃんもいます。
ワセリンを塗りすぎるとごしごしこすらないととれずその刺激で乳児湿疹が悪化する
いま手元にワセリンがあるお父さんお母さんは試しにお風呂にはいる前に手の甲あたりにテカテカするぐらいに塗ってみましょう
お風呂に入ったら洗ってみてください。全然落ちないでしょう?
ワセリンって油の塊なのでお湯では落ちにくいんです。石鹸でも中々落ちないぐらいです。
ワセリンは皮膚の表面を保護する役割であり赤ちゃんの肌のワセリンがついたところはは埃や色んなゴミがついてるわけです。
なので当然落とさなきゃいけないわけですがワセリンを塗りすぎると落とす際にごしごしとこする為赤ちゃんの肌が傷ついてしまいます。
肌をごしごしこするという行為は非常に肌に負担のかかる行為で乳児湿疹が100パーセント悪化します。
というのも皮膚のバリア機能をつかさどっている角質層という部分があるんですがその暑さわずか0.02mm!
サランナップぐらいの厚さしかありません。
http://xn--u9j3gk9jpcyd4b1d5085b.net/beginners/mechanism/mechanism_002.htmlより引用
角質層は0.02mmの厚さしかないのでごしごしこするとすぐ壊れてしまいます。
角質層が壊れると皮膚のバリア機能が壊れて乳児湿疹が悪化する。感染症にかかりやすくなるといた皮膚トラブルが多発します。
更に悪化すると食物アレルギーが発症する(経皮感作)アトピーも発症するという負の連鎖が発生します。
その為皮膚をこするという行為は厳禁なんです。やさしく石鹸の泡で洗うというのが無難だと思います。
ワセリンの選び方&使い方
実はワセリンにはランクがありましてサンホワイト>プロペト>白色ワセリン>黄色ワセリン(ヴァセリン)の順番に純度が高いです。
サンホワイトは病院ではもらえず市販のみになりますがワセリンの中でも最高純度で値段が高いです。
ワセリンの中でも最も刺激が少ないのでワセリンがダメ!という人でも使える人は多いです。
べたつきもワセリンに比べてとてもマイルドになっているのでとても使いやすい。
次はプロペト。これは市販でも売ってますし病院でも処方されます。
僕のお勧めはこれ。サンホワイトよりかなり安く白色ワセリンより若干高い程度。
だったのが市場にプロペトホームしかなくなってしまったので市販で買うとなぜか糞高い。これならサンホワイト買ったほうがいい。
ちなみに病院でもらう場合はなぜか白色ワセリンと同じ値段なので迷わずプロペトもらっときましょう。保険適用もされて糞安くなる。
お次が白色ワセリン。市販で色んな成分で出てますが○○ワセリンなら中身は白色ワセリン。
市販で買う場合はプロぺトよりかなり安くベビーワセリンとかもこの仲間。
最後が黄色ワセリン。ヴァセリンのほうがわかりやすいかな?
一番純度低いくせに白色ワセリンより高い事もある。何気に他の成分も混じっていて刺激になる可能性あり。使う価値なし。
とまぁワセリン系は病院でもらうならプロペト安定。市販なら白色ワセリンかなー?
ワセリンの使い方はワセリンを手のひらでホットケーキの生地をのばすように広げます。
広げたらそれを赤ちゃんの肌につけてそっと伸ばすだけ。ワセリンは少量でも充分効果があるのでこれだけでも充分。
つけた部分がてかりすぎている。お風呂でワセリンが落ちにくいというのは明らかにつけすぎなので注意しましょう。
つけすぎに注意してもワセリンで乳児湿疹が悪化する&よくならないという人はワセリン以外の選択肢を
ワセリンは刺激もほとんどなくアレルギーもほとんど起きない非常に優秀な保湿剤ですがワセリン自体に水分が含まれていないので皮膚を保湿する力はとても弱いです。
というのもワセリンは油の塊で分子量がとても大きいので皮膚の上にふたをするだけ。
クリームとか化粧水みたいに皮膚に浸透しないんです。
上の図で言うとワセリンは皮脂の上にとどまって油分で保護します。
一方で市販のクリームや化粧水は角質層まで浸透し油分+水分で保護します。どちらが保湿効果が高いかと言えば当然市販のクリームなんですね。
ワセリンと違って水分が含まれていますので。
だからワセリンをつけて乳児湿疹が良くなるというのは乳児湿疹が軽いケースが多いです。
また。乳児は成長が早いのでワセリンを塗りつつ1ヶ月もすればぐんぐん乳児湿疹がよくなるというケースもあります。
なかなかよくならない場合は別の保湿クリームを捜す必要があります。
選び方は上の記事に書いてあります。是非読んでみてください。
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アトピー渡米治療ってありますよね、あれってどうなのでしょうか?
アトピー商法なのか本物なのか、どう思われますか?
ドクターマセソンのやつですか?あれは僕興味あったんで資料とかも見ましたけどすごくまともな治療法だと思いますよ。
ただ米国なんで保険が利かずすごい値段になっているのがネックです。
そうですか。渡米治療でも注射を使うようですね。体験した人のブログを読むと注射すると一気によくなるようです。
逆に日本でステロイド注射を受けた人は効果がきれればもとに戻るといっています。何が違うのでしょうかね。
アレルゲン対策じゃないですかねー。向こうはスクラッチテストをしてアレルゲンを特定してそれを避けるように指示されますから。
日本の場合はそういうアレルゲン対策をする医者はほぼいないです。注射して終わりですね。
そんなに効果あるんでしょうかね?私にはわかりませんが。少なくとも即効性はないと思うのですが。
マセソン氏の治療については詳しく知りませんが、だいたいアメリカに1か月滞在するようです。ステロイド注射は一か月ぐらい効果が切れると思うので、治療が終わるころにはもとに戻ると思うのですが、多くの人がすっかりよくなったと報告しています。数年しても再発していないようです。
内服も使うようなので、日本と治療法がまったく違うみたいですね。
初めまして。
首のアトピーが酷くなり困っていた所たどり着きました。
過去記事漁っている所ですが、過去記事になるほど情報が古いとのことなので気になりました。
手軽に購入出来るDHCのセラミドを購入予定ですが、スッポン小町、ビタミンC、ヘム鉄この4種を同時に飲んでも効果としてはいいのでしょうか?
シュセラは定期がネックで購入を迷っています…
サプリは同時に飲んでいいですよ。
シュセラはいつの間にかページ変わってますね。以前はいつでも解約OKとか書いてたんですが・・・。
いつまにに定期コース縛りになっただろう・・・。そうなると僕もちょっとお勧めしにくいなぁ。
渡米治療は本物だと思うので、日本の脱ステの先生たちがマセソン氏の治療法をアメリカで学んで日本でも同じ治療を行ってくれればいいのになぁと思います。