アレルギー反応を悪化させる黄砂の基本知識とその対策方法
2017/01/06
今日は黄砂について書いていきたいと思います。僕が昔酷かった頃は化学物質については特に敏感で外に出た瞬間に今日は少ないとか多いとか肌のピリピリ具合で化学物質が多いかどうかを判断することが出来ました。
特に黄砂が飛ぶ季節はもう地獄でその時期はスギ花粉も一気にくるものだから目が痒いわ、鼻はムズムズするわ、目元は痒いしアトピーは悪化するし嫌な記憶しかありません。
アトピー以外でも喘息、花粉症を悪化させるとても厄介な代物
今日はその黄砂についての基礎知識と対策方法を書いてみようかなと思います。実は黄砂については僕もあまりよく知らないので僕の勉強ついでに書くのも兼ねてます。
黄砂とはいったい何なのか?
黄砂は、中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原など乾燥・半乾燥地域で、風によって数千メートルの高度にまで巻き上げられた土壌・鉱物粒子が偏西風に乗って日本に飛来し、大気中に浮遊あるいは降下する
現象です。風によって大気中に舞い上げられた黄砂は、発生源地域周辺の農業生産や生活環境にしばしば重大な被害を与えるばかりでなく、大気中に浮遊し、黄砂粒子を核とした雲の発生・降水過程を通して地球全体の気候に影響を及ぼしています。
また、海洋へも降下して、海洋表層のプランクトンへのミネラル分の供給を通して海洋の生態系にも大きな影響を与えていると考えられていますが、その量についてはまだ明確にはなっていません。
http://www.env.go.jp/air/dss/pamph/pdf/full.pdfより引用
すげぇ大雑把に言うと日本の遥か西のほうから土壌、鉱物が細かくなったものが日本に運ばれてくる。それを黄砂と呼ぶって事なんだよね。
この黄砂の問題点は西から来るときに様々な大気汚染の問題となっている物質を吸収して日本まで来るって事。
黄砂が飛ぶ時期は2月~4月ぐらいがピークといわれていてスギ花粉ともろにかぶる。
アトピーにありがちなんだけどスギ花粉で悪化してると思って血液検査したら全然普通で調べていくと実は黄砂が原因でした!というケースもあったりする。
黄砂の被害が一番酷いのは西から来るわけだから九州が一番酷い。ついで中国大陸に面している内陸の県。一番被害を受けにくいのは北海道という事になる。
黄砂が酷いときは空が曇る。もっと酷いときは昼間から霧のような感じになる。例えば鳥取で取られたこんな写真。
http://jstshingi.jp/abst/p/13/1315/san-in06.pdfより引用
上の約2時間前の写真が下のこれ。綺麗に晴れている。上の写真は曇りのように見えるけどこれは黄砂の影響なのだ。
曇りかどうかを判別するには10km先の看板が曇っていて見えなかったら曇りではなく黄砂の影響と判断されるようで目視で計測したり機会で計測したり色んな方法があるらしい
自覚症状は喉がイガイガしたりせきがでたりする(喘息)。目元が痒くなったり鼻がムズムズする(花粉症)。アトピーが悪化するあたりが顕著にでるようです。僕もそんな感じの症状がでます。
黄砂の成分
黄砂粒子には、石英や長石などの造岩鉱物や、雲母、カオリナイト、緑泥石などの粘土鉱物が多く含まれています。
日本まで到達する黄砂の粒径の分布は、直径4ミクロン付近にピークを持ちます。
黄砂粒子の分析からは、土壌起源ではないと考えられるアンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオンなども検出され、輸送途中で人為起源の大気汚染物質を取り込んでいる可能性も示唆されています。
http://www.env.go.jp/air/dss/pamph/pdf/full.pdfより引用
上の文章には書かれていないけど黄砂の約62%が二酸化ケイソ(SiO2)で出来ていて、こいつがアレルギー反応そのものを起こしやすくする成分。
これに様々な化学汚染物質や鉱物あるいは金属等が運ばれていくうちにくっつきその中にアレルギー反応を持つものが含まれて二酸化ケイソでアレルギー反応が増幅されることにより黄砂でアレルギーを起こすんじゃないかと。
無機物だけじゃなくて微生物も運んでくるらしい。主なものはカビや有機物質。黄砂アレルギーといっても黄砂の何に反応するのか分からないから対策するのは難しそう。
黄砂はアレルギー反応を増強させる
我々は黄砂付着物のアレルギーへの影響について検討した。有機化合物や微生物などの付着物を除去するために、黄砂を360℃で加熱処理した。この加熱黄砂あるいは非加熱黄砂を卵白アルブミン(OVA)と共にマウスの気管内に投与すると、肺胞洗浄液中の好酸球数やその誘導・活性化にあずかるサイトカイン(IL-5)類(図1)、血中抗原特異的-IgEやIgG1抗体価が加熱黄砂+OVA群より非加熱黄砂+OVA群で高い値を示した。この結果は加熱処理によって除去された成分にアレルギー反応を増悪する作用があることを示唆している(1)。
http://www.oita-nhs.ac.jp/member/cat5_top/cat193/cat351/post_5.htmlより引用
これは黄砂によってアレルギー反応が出るかどうかを見たものです。IL-5はアレルギー反応を起こすことで有名な成分。使われたのは卵のたんぱく質。
卵のたんぱく質+黄砂でアレルギー反応が起こるかどうかを見たものです。この実験からわかるのは卵のたんぱく質単独ではアレルギー反応は起こっても微量である。
卵のたんぱく質+黄砂を一緒に投与するとアレルギー反応が増強される。
非加熱より加熱したほうがアレルギー反応が弱くなる(過熱処理により微生物や有機化合物が除去できるため)
マウス実験なので人間と同じ影響が出るとは限らないんだけどやっぱりアレルギー反応を増強させるみたい。
黄砂対策
対策方法は花粉と同じなんだけど一つだけ注意することがある。マスクはPM2.5を通さない奴を買えっちゅーこと。
スギ花粉は大きさが20μmといわれている。一方で黄砂は大きさが平均4μmと言われている。
つまり花粉用のマスクを買って対策したはいいけど黄砂の場合は花粉よりも小さいのでマスクの隙間を通って素通りする可能性がある。
黄砂用のマスクというのはあまりみかけたことがないんだけどPM2.5をブロックするというのならちらほらみたことがあるのでPM2.5のものを買えばいいと思う。
PM2.5は黄砂よりも更に小さいからPM2.5を通さないのなら黄砂も殆どブロックできるはず。
後は花粉対策のテンプレと同じで多い日はできるだけ外出しない。家に入るときは衣類を払って即効で脱衣所まで行って洗濯機の中にぶち込む。
洗濯物を外で干さない。掃除機をまめにかける。手洗いうがいをしっかりするぐらい。
空気中に含まれる大気汚染物質は僕らがドンだけ努力しても減らすことは出来ないのでこれぐらいしか対策のしようがない。
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