軽いアトピーの人の黄色ブドウ球菌対策にはハイター風呂がお勧め!
2017/12/29
皆お風呂やシャワーの塩素除去はやったことあるとは思うんだけど今回はハイターを風呂に入れること細菌感染のコントロールを行なうという方法です。
これはアメリカではメジャーな治療法で日本とアメリカの大きな違いは黄色ブドウ球菌つまり細菌感染の対策を重視するかというところにある。
対策というか予防かな。日本は黄色ブドウ球菌対策はあまり重視しない。イソジンやら超酸性水が一般的でないのがその証拠だ。
ちなみにこれはあくまで「予防」なので感染症にかかってしまった場合は素直に抗生物質を飲んでください。
黄色ブドウ球菌は増えすぎるとアトピーの悪化因子の一つになるので細菌感染のコントロール方法を身に着けておくと悪化因子対策の知識が増える。
さて結論からいうとこのハイター風呂皮膚の状態が悪いとハイターの刺激に負けてアトピーが悪化するということがある。
シャワーやお風呂で塩素除去して痒みが変わるぐらい過敏な人がやると間違いなく悪化します。なのである程度状態がよくなってから試すべし。
皮膚が過敏な人はイソジンや超酸性水を使えばいいと思う。状態にあった細菌コントロールをしてね。
黄色ブドウ球菌がアトピーの原因というニュースを見た人はこちらの記事に詳しい情報を載せました。
アトピーの原因は黄色ブドウ球菌なの?黄色ブドウ球菌対策について徹底的にまとめてみた
ハイター風呂のエビデンス(科学的根拠)
アメリカではメジャーなようで色々と論文が検索するとヒットします。
例えばアメリカの皮膚科の超大手であるBleach Baths May Help Control Atopic Dermatitisにも乗っています。
アメリカではスキンケアと同じで幅広く取り入れられているみたい。
アメリカの治療法について触れる機会あはあまりないんだけどドクターマセソンが日本の患者を治療しているのでそこから色々と情報を得られた。
ドクターマセソンは日本で治らない患者さんをアメリカで治療している医者なんだけどその治療の一環のひとつにハイター風呂がある。
僕は治療を受けたことはありませんが非常に丁寧な治療をしていると思います。検査して悪化因子を見つけて丁寧なスキンケアを指導し丁寧な診察。
僕はこれが当たり前の治療だと思っているんですがこの当たり前がないのが日本の皮膚科です。当たり前が当たり前じゃない。マジファック。
まぁそれはさておきハイター風呂については渡米治療を受けた方のブログが非常に詳しいです。そこから引用。
アトピー患者の多くがスタッフバクテリアの感染で治療が困難になっている原因の一部が不完全な皮膚のバリア、そして黄色ブドウ球菌の(コロニー化)と感染がアトピー性皮膚炎を複雑化させる要因であり,表皮の不完全なバリア機能と抗菌性ペプチド(※細菌の侵入に対する生態防御に関与するペプチド、簡単には細菌に打ち勝つ力、かな)の減少です。
スタッフの感染はアトピーの炎症を悪化させます。昔からハイターのお風呂を使ってバクテリアの数を減少させる方法はありましたが、研究が行われていませんでした。ケーススタディ:
アトピーの症状が診られる31人の子供を集め,2週間抗生物質を投与し、その中で治療グループとコントロールグループに分けました。治療グループはハイターのお風呂を1週間2回(150リットルの水に対して115mlのハイター)に入って、患者と家族の方たちにムピロシンを鼻の穴に1日2回5日間塗っていただきました。
コントロールのグループはハイターが入っていないお風呂に入って,ワセリンを鼻の穴に塗りました。治療前は皮膚に87%と鼻の穴に81%のスタッフバクテリアの感染率が見られました。
ハイターのお風呂には問題なく、コントロールグループと比べて結果が明らかに違いました。炎症比率チャートの数値が1ヶ月後と3ヶ月後はコントロールグループと比べてかなり下がっており、3ヵ月後には皮膚と鼻の穴にはスタッフのバクテリア感染がまったくみられませんでした。
ハイターと水を混ぜた治療方は第一次世界大戦で使われていたものです。傷からの感染などを治すために使われていました。鼻の穴に塗る抗生物質だけでは治療が成功しなかったようですが、ハイターのお風呂と一緒に行うことで効果があるようです。
もっと詳しく効果を調べるためには更なる研究が必要です。ただし、現在効果があるということはわかるのでアトピー性の肌を持っている方は試してみたほうが良いと思います。http://iiizzz.blog9.fc2.com/blog-entry-459.htmlより引用
ハイター風呂についての解説
解説すると黄色ブドウ球菌というのは誰の皮膚にでもいる。でもアトピーの人にはめちゃくちゃ多い。
これが増えすぎると悪化因子の一つになるので増えすぎる前に積極的に介入してやる必要がある。
増えすぎる理由として表皮の不完全なバリア機能による皮膚のphの上昇(皮脂や保湿因子等のphを下げる成分が皮膚バリア機能の低下で上手く作れない)
黄色ブドウ球菌は酸性に弱い。普通の人の肌は弱酸性になっているので黄色ブドウ球菌が繁殖することはない。けどアトピーの場合はphの上昇で凄い数が繁殖する。
加えて黄色ブドウ球菌などの細菌を調整する抗菌ペプチドの機能低下。抗菌ペプチドというのはいろいろな場所にもあるんだけど汗にも含まれる。
アトピーの人の汗に含まれる抗菌ペプチドは遺伝的に少ない人がいるというのがわかっている。確か2分の1ぐらいだったかな?
そしてアトピーの人は汗をかきにくい。その為非常に黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい環境になっている。
なので運動して積極的に汗をかきやすいような体質改善を行なえば細菌感染に対しても強くなる。最も汗で悪化することもあるので難しいんだけど。
まぁそのような理由で黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい環境なのでこれをコントロールしてあげるというのがハイター風呂と鼻の穴にムピロシン軟膏を塗るという方法みたいね。
ムピロシン軟膏は黄色ブドウ球菌を殺すお薬です。
なぜ鼻の穴までと思う人がいるかもしれないが鼻の穴には黄色ブドウ球菌が一杯すんでいる。アトピーは移らないが黄色ブドウ球菌は移る。
普通の人に黄色ブドウ球菌が移っても繁殖しないけどアトピーの人に移るとそれを元に繁殖しちゃうのでそれで鼻の穴に塗るということなんじゃないかな。
ハイター風呂のやり方
鼻の穴に軟膏を塗るのは多分家族が協力してくれない人もいると思うのでまぁできないならできないでいいんじゃないかと。
一人暮らしならやってみるといいかも。ちなみに日本だとバクトロバン軟膏と呼ばれているらしい。これ保険適用されてるのかなぁ。
ちなみにやりかたは一週間毎日1日2回塗る。その後月に3回塗るというのがドクターマセソンのやりかたらしいです。
あんまり塗りすぎると耐性菌ができるので一週間ということなんだろう。効くから多用していると耐性菌ができて大変な事になるよというのは警告しておく。
ハイター風呂は次亜塩酸ナトリウムが入っているハイター(塩素系)、界面活性剤とか漂白剤が入っていない奴。酵素系は駄目。
ここからが難しいところでハイターを入れる量は120mlとなっているけど自分の皮膚状態に合わせて漸減しなければならない。
最初は少な目から始めてみてしみないようなら増やす。しみるようならやめるというのがいいのかな。
論文では週に2回行なうと書いてあるがこれは多分長期に行なう場合。
症状が酷い場合は恐らく毎日入って黄色ブドウ球菌を積極的に減らしたた後週1~2に減らしたほうが多分早くよくなる。
一週間続けてよくならないならそれは黄色ブドウ球菌が原因ではないかハイターの刺激に負けている。
つまりやめて別の原因を探すなりしなければいけない。つまり自分で試行錯誤しろってこと。
この手の自分で試行錯誤するというのがアトピー患者の人はすごい苦手なように思える。
結局の所人の体って個人で違うから試行錯誤は絶対に必要。自分にあったセルフコントロールを見つけれるのは自分だけ。
日本ではメジャーじゃないけどエビデンスはあるのでやれば効く人は絶対に出てくる。是非自分で試行錯誤しつつ試して欲しい。
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