アトピー攻略ブログ

アトピーを完治させたい全ての患者へ。医者に依存せずに考える患者になるために。

皮膚を健康な肌に戻すために!皮膚の仕組み(ターンオーバー)を勉強しよう!

      2015/10/22

今日は皮膚の仕組みについて書いていきたいと思う。

アトピーって原因がなんであれ皮膚に異常が起こる病気だから皮膚のターンオーバーについて知っておいて損はない。

知識があるとアトピーが酷いときでも余裕が出来るしいつ治るかわからないという不安に振り回されることも少なくなる。

 

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今回はターンオーバーがメインの記事なので真皮はスルー。主に表皮について書いていくよー。表皮の構造は大きく4つにわけられ上から順番に角質層、顆粒層、有棘層、基底層となっています。

角質層がアトピーに超重要というのはちょっと詳し区勉強した人なら分かってると思うんだけど他の部分も健康な皮膚を取り戻すのにとても大事な働きを担っている。

基底層

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http://www.nami1.com/saibo.gifより引用

表皮の一番下の部分でありターンオーバーの始まりの場所である。僕らが皮膚を引っかいても修復されるのは基底層が頑張って皮膚の元を作ってくれてるから基底層に感謝!

基底層は基底細胞が集まっていて主な構成細胞はケラチノサイトとメラノサイトでできている。

形は立方体に近い楕円形のような形をしている。アメーバ型といえばわかりやすいかなぁ。始まりなので1層しかない。

まだ生まれたてなので皮膚を守る最適な形にはなっていない。ケラチノサイトというのは表皮の大部分を構成する細胞。表皮の95%がこれでできていて層ごとに役割が違う。

メラノサイトは紫外線から皮膚を守る役割がある。こいつがしみやアトピーの色素沈着の原因になっている。

アトピーの色素沈着はひっかくことによるメラノサイトの活性化や皮膚の炎症によりメラノサイトが垢になって放出されずに皮膚の下のほうにおちることにより皮膚が黒くなることで起きる。

なので表皮内であれば通常数ヶ月で治る。もし真皮のほうに落ちてしまった場合、真皮のターンオーバーは5年、6年(表皮は28日)とか言われているので凄い治り難い。

いずれにせよアトピーの炎症によっておきるのでアトピーの炎症が治まらない限りずっと黒いので治したいならまずはアトピーを治すべし。

ちなみに炎症の期間が長ければ長いほど色素沈着は取れにくくなるし良くなったり悪くなったりを繰り返すとそれだけ皮膚へのダメージになるのでこちらも取れにくくなる。

特にアトピーで重症期間の長い人は真皮までメラニンが沈着しており塗り薬では角質層までしか届かないので全くといっていいほど効果がない。

僕はそれで相当悩みましたが一番効果があったのがプラセンタ+美白サプリでした。

重度アトピーの色素沈着を馬プラセンタを使って改善した話

基底層の周辺には毛細血管が流れておりそこから栄養と酸素を受け取りそこから角化細胞と呼ばれる皮膚の元を生み出す。これが14~20日ぐらいといわれている。

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有棘層

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http://www.doctors-organic.com/yukyoku/index.htmlより引用

 

4層の中で最も厚い部分。厚さは5~10層で基底層からあがってきた角化細胞の形がだんだんと多角形から楕円形のような形になる。

有棘細胞の表面は多くの細かい棘状に覆われていて、細胞がかがっちりと結合しています。だから有棘細胞。

皮膚にリンパ液が流れているのもここです。かきむしってリンパ液がでてきたら有棘層まで皮膚の損傷が進んでいるということです。

ここには基底層からあがってきたメラノサイト(メラニン)が含まれており真皮に紫外線を通さないようにガッチリとガードをしています。

通常メラノサイトは紫外線を守る役割をしつつ垢として排出されますがかきむしったり皮膚に炎症があると垢として排出されず皮膚の下のほうにたまり黒ずみを作ります。これが色素沈着という奴ね。

有棘細胞にはランゲルハンス細胞という免疫系の細胞があります。こいつには触手のようなものがついていて活発になるとにょきにょきと伸びて抗原を捕食。

リンパ管を通って特定のリンパ節に移動し、抗原をT細胞に提示しこれを感作する。つまりアレルギー反応を起こします。

ステロイドを使うとランゲルハンス細胞がぐっと減ります。そのおかげでアレルギー反応を起こしにくくなります。

当然必要な細胞だからあるわけで外部から侵入する細菌やウイルス、化学物質、かび、紫外線、等から守る側面もあります。

これを少なくするということは細菌感染にかかりやすくなるという負の側面もあります。

ランゲルハンス細胞については分かっていないことも多くこれからどんどん解明されていくと思います。

 

顆粒層

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http://www.xn--68ja3jb.com/%82%B5%82%DD%82%AA%8Fo%97%88%82%E9%8C%B4%88%F6/より引用

顆粒層は、アポトーシス(細胞死)中の角化細胞(ケラチノサイト)で構成されている。ここでお肌の保湿成分を作るので超大事。

ここの細胞の働きが皮膚のバリア機能を決定するといっても過言ではない。

かきむしってぶっ壊すと細胞がぶっ壊れて上手く皮膚の保湿成分やらを作れなくなってしまう。

調べていてもっと下のほうにあればかきむしっても保湿成分が傷つけられないからアトピーってもっと治りやすいんじゃないかなぁと思ったりもする。

フィラグリンについて

顆粒層の角化細胞は、フィラグリンの重合体であるプロフィラグリンが蓄えられているケラトヒアリン顆粒を細胞内に持つ。

プロフィラグリンはプロアテーゼの作用によりフィラグリンに分解します。

フィラグリンはたんぱく質の一種で角質細胞の主成分であるケラチン繊維を凝固させ、皮膚のバリア機能に欠かすことのできない角質層を形成させます。

更にフィラグリンは皮膚を弱酸性に保つ役割を保っている。皮膚がアルカリ性に傾くと黄色ブドウ球菌等のアトピーを悪化させる雑菌が繁殖しやすくなる。

フィラグリンというのはお肌のバリア機能をつかさどる重要な存在でアトピーの患者の30%に遺伝的欠損が見られることが2008年か2009年ぐらいに分かった。

先天的な遺伝以外にもアトピーの人の肌を調べるとフィラグリン画少ないのが分かっている。これは多分皮膚の炎症やかきむしりでフィラグリンが上手く作れなくなっているから。

将来フィラグリンを外部から与えることの出来る薬ができればアトピー治療の選択肢の一つになるんじゃないかと思ってます。

プロアテーゼについて

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http://ameblo.jp/naopyatopy/entry-11028372815.htmlより引用

なおぴさんのブログから。いやこれがすごいわかりやすい。

プロアテーゼは内因性(顆粒層で体の中で作られる)と外因性(ステロイド外用薬、ダニ、石鹸を含む界面活性剤)があります。

プロアテーゼはたんぱく質を分解するという大切な働きがあります。内因性のものは必要ですがこれが外部から与えられすぎると皮膚が脆弱になります。

それは上にあるコルネオデスモゾームという角質層の接着剤をはがす役割もあるから。

角質層はレンガのように連なってアレルゲンの進入を守っているが接着剤がないとレンガががたがたになりバリア機能も果たせなくなり水分も保持できなくなる→アレルゲンが進入しやすくなる。

ちなみに皮膚が中性になると働きが強くなるので上のフィラグリンが少ないのもあいまって接着剤がはがれやすい。

それを防止するのがプロアテーゼインヒビターというもの。これが作られるのは汗腺で多く作られ体表を覆って外因性のプロアテーゼに対抗している。

んでアトピーの人はプロテーゼインヒビターの働きがとても弱い。運動嫌いというのもあるし遺伝的なものもある。また遺伝かよーと思っちゃうがそこは頑張れ!質より量だ!

脱ステの先生方が口をすっぱくして運動しろといっているのはこういう側面もある。プロアテーゼインヒビターは酸性でよく働く。

皮膚を弱酸性に保つのは皮脂腺の役割なので皮脂線の分泌には運動が必要。そして皮脂の分泌には汗も不可欠!運動大事!

 

角質層

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皮膚バリアの最前線を担う部分。ここの機能がしっかりと働いていないとアトピーにとっては致命傷となる。アトピー治療の第一歩はここをしっかり治すことから始まる。

角質層に来る頃にはケラチノサイトが角質細胞に変化します。この角質細胞に変化する過程で角質細胞の周りをセラミドやコレステロールなどからなる「細胞間脂質」を出して役目を終えます。

細胞間脂質はとても重要でケラチノサイトがレンガだとするとその周りを細胞間脂質がら覆うというような形になってレンガを補強しそれを何層にも積み重ねて皮膚をバッチリ守っている。

レンガ自体がぼろぼろでもだめだし細胞間資質が少ないとレンガが崩れてしまって皮膚のバリア機能が低下する。

アトピーの人はかきむしってレンガがぼろぼろだったり皮膚の炎症で細胞間脂質が作れなかったり遺伝的に作りにくい体質という欠点があります。

角質層は10層の塊でできていて0.02mという厚さだがとても強固にできている。角質層はいわば死んだ細胞の塊でそれがレンガのように連なって皮膚のバリアを作っている。

10層というのはおおまかな数字。手掌や足底は100層以上。前腕は14層、顔は10層以下、、外陰部は6層となっている。

角質層の厚さ=皮膚のバリア機能になっていて薬の吸収率も前腕を1としたとき外陰部が42倍、顔の頬では6倍となっている。

セロハンテープを皮膚にくっつけはがすということを20~30回繰り返す(テープストリッピング)と角質層がほぼゼロになることが確認されていて分子量数十万のものが皮膚に吸収されるのが確認されている。

ちなみに普通の皮膚は分子量500以上の大きさを通しません。代表的なアレルゲンの大きさはスギ花粉が40000、ダニ抗原が15000~16000と分子量24000の二つがあります。

分子量数十万というのがどれぐらい大きいバリア破壊でありいかに角質層のバリアが優れているか分かってもらえたでしょうか?

ちなみに角質層が正常に働いているかを確認するにはいくつかポイントがいくつかあります。

皮膚に水滴を一滴落としてみる(正常な皮膚なら水滴をはじく。角質層が異常なら水がしみこむ)

かいて粉を吹く(保湿成分が不十分で角質層に異常あり。軽度なら保湿でOKだが触ってざらざらしているなら炎症を起こしている。)

尿素やプロトピックを塗ってみる(しみたりほてるような感じがあれば皮膚の下に炎症がある=正常な角質層が出来上がりにくい)

というようなかんじでチェックできる。とりあえず記事ができあがったんでこれを(仮)として後で色々加筆訂正します。

 

 

 

 - アトピーの基礎知識

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Comment

  1. アン より:

    いつも参考にさせていただいて
    おります。

    何個かの記事の中で、
    肌に炎症があると、保湿成分が
    作られないと書いてありました。
    アトピーも脂漏性皮膚炎も。

    私はどちらも経験してるので、
    感覚としては分かるのですが、
    作られないメカニズムはどうなって
    いるのでしょうか?

    • sobo より:

      こんにちは~。

      かいつまんでいうと皮膚に炎症が起きると皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)が早くなるんです。

      皮膚に炎症が起きててやばいんでさっさと皮膚を作れ!みたいな命令を下すわけ。

      通常28日で皮膚の材料が作られるところを20日とか14日とかで作っちゃうわけです。

      ところがきちんとした皮膚は作るのに28日かかるんで皮膚を作るのを早くするとそれだけ乾燥しやすく脆い皮膚が出来上がるという仕組みになります。

      なので炎症が酷いようならステロイドできっちり抑えることで皮膚が通常のスピードで作られるようにすることがまず大事かと思います。

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