花粉症やアトピーを持っている人にとっては無農薬の野菜のほうがリスクが大きいかもしれない
2017/01/06
アトピーは食品添加物が悪い。残留農薬が悪い。できるだけ自然の物を取る。それがアトピー改善に繋がるなんて考えしている人は多いんじゃないかなぁ。
アトピーの人って本当自然なものに弱い。無添加だとか天然~だとかそういうの。自然な物がアトピーにいいかといわれれば僕は間違いなくNOと答える。
人工物でも天然物でも必ずリスクはある。リスクのない物などこの世に存在しない。偏った視点で見ないのが大事。
ま、でも偏った視点で見ないというのは中々難しい。人は○○は安全と言われても本当か?と疑ってしまう生き物だし○○は危険と聞くとついつい信じてしまう生き物だからだ。
当然これは無農薬野菜にも当てはまる。農薬でぐぐると農薬は安全だとか、いや農薬は危険だとか言われている。
有機栽培やらオーガニックやら無農薬野菜色々あるけど知識のない一般人のイメージは「おいしい」「安全」というイメージ持ってる人多いんじゃないかな。
これって農薬=悪だから農薬を使っていない天然で作られた物は安全みたいなイメージがある。少なくとも以前の僕はそうだった。
実は無農薬の野菜にもリスクはあるって知ってました?
農薬はアトピーには危険か?
化学物質を大量に食べると人は簡単に死ぬ。ま、しかしそれは砂糖でも塩でも醤油でも同じだ。体にいいものも悪い物も食べ過ぎると駄目なわけ。
おにぎりを食べるときに塩を200g(致死量)まぶして食う奴なんてまずいない。適量をまぶして食べるでしょ?
この適量というのがどうやって決められているかというと動物実験で決められている。人間でやると人体実験になっちゃうからね。
動物に化学物質を与えてだんだんと与える量を減らしていく。化学物質は大量に与えると動物に様々な異常が出る。死んでしまったりガンになったり他にも色んな異常が出たり・・・。
そんな異常もだんだん量を減らせば毒性が下がり体に影響の出ないラインが計れる。これは動物実験だからそのまま人に適用していいわけじゃない。
この動物実験で出たラインから100分の1以下にした数値を「無毒性量」と呼ぶ。100分の1以下というのは動物と人間の違いを考えて作った物。
更に人間には個体差がある。アレルギー体質なんかがまさにそれだよね。それを考慮して更に10分の1にしたものが1日許容摂取量(毎日食べても細胞レベルで影響が出ない)としてなっている。
こんなかんじね。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/hoken/about/eiseidayori/topics23.htmlより引用
さてさて上の知識を踏まえて1日許容摂取量が農薬はどういう風になっているのだろうか?
農薬というのは大量散布というイメージが強い。手づかみで農薬を散布する人はいないだろう(多分)。
ヘリやらホースやらなんかでっかい専用の乗り物で農薬を散布するわけだ。グーグルで画像検索してみればわかるが素人が見るとすごい量の農薬が使われているように見える。
これってすげー農薬が残るのでは?と思って色々調べてみるとやっぱり育てている最中は農薬がいっぱいついているらしい。
そこで出荷前には農薬の散布を止めて農薬の影響を薄くするらしい。種類によってその期間はまちまち。
家庭菜園作物での残留農薬実態調査という農薬を使用して野菜を育ててた場合どれぐらい農薬が残るのか?というデータがあった。
そんな長い文章ではないしわかりやすくまとめてくれているので是非見て欲しい。
僕はこうやって調べていてアトピーだから絶対に農薬は駄目!というほどの物ではないのかなと思っている。
もちろん農薬で栽培された物は微量ながら農薬が残る。そしてそれに反応する人もいる。化学物質過敏症や一部の敏感なアトピーの人たちもそうだ。
そういう人たちは農薬を避けたほうがいいだろう。でも全てのアトピーの人が農薬を避けなきゃいけないかというとそうでもない。僕みたいに反応しない人もいる。
人の体には個体差があるので農薬を取っても平気なアトピーの人もいる。体に悪いことばかり注目されている農薬だがメリットもある。
メリットの部分だけをみずに危険性を叫ぶのはおかしいしデメリットをみずに農薬は安全です。と叫んでいるのを見るとうーんうさんくせぇと思ってしまうのだ。
無農薬野菜にもリスクはある?
農薬のメリットは色々あるんだけどアレルギーの観点から見ると作物中に含まれるアレルゲンを下げてくれるというメリットがある。
2005年に近畿大学でリンゴを3種類の方法で育てた実験があった。詳しくは農薬の安全性を考えるに乗っている。
ざっとかいつまんで話すと無農薬栽培リンゴ・・・農薬を利用しないで育てる。初期防除リンゴ・・・農薬を春のみ利用。慣行防除リンゴ・・・農薬を通常通り利用。
この方法で育てたところ無農薬リンゴは農薬で育てたリンゴに比べて平均2倍最大約5倍のアレルゲンが検出された。
なんでこういう結果が出たのかというと実は分かっていないんだけど推測としては無農薬のリンゴは害虫による被害や微生物の被害を受けたときにそれに対抗するためにたんぱく質を作る。
そのストレスが農薬で育てるよりも遥かに大きいから量も多く検出されるんじゃないのかというのが仮説らしい。
そのたんぱく質こそが人間にとってのアレルゲンとなり野菜や果物を食べたときに様々なアレルギーを引き起こすというもの。
さてさて果物や野菜のアレルギーがそれだけですむならまだ良かったんだけど果物や野菜は花粉とたんぱく質の形が非常に似ていて体が勘違いしてアレルギー反応を起こすことがある。
例えば僕はスギ花粉もちなんだけどトマトを食べると凄い痒くなる。これはスギ花粉とトマトのたんぱく質の形が非常に良く似ているからだ。
このような形でアレルギー反応が起きるのを交差反応という。花粉症持ちの患者にとって無農薬の野菜を摂取するというのは農薬の野菜を摂取するよりリスクが高くなるかもしれない。
僕はモロ花粉症持ちなのでこれがリンゴ以外の野菜や果物に同じ事があるんだったらこれは避けたい。
最もこの実験で使われたのはリンゴで他の野菜や果物が同じようにはなるかはわからないと書いてあるし仮に害虫や微生物の被害でアレルゲンが増えるというのならそれに適した育成方法があればまた違った結果が出てくるかもしれない。
無農薬野菜はアレルゲンがたくさんあるんだ!農薬で育成したほうが安全だ!とはとても思えない。農薬には確かに残留のリスクがありそれによってアレルギー反応を引き起こす人がいるんだから。
ま、いずれにせよ大事なのは無農薬野菜が安全or危険!農薬が安全or危険!と決め付けて考えずに自分にとってはどうなのか?というのが大事だと思う。
追記:実はこの実験の後他の植物でも実験されていたようで大豆を中心とする植物性食品素材のアレルゲン性はストレス負荷に依存するかに乗ってます。
すげぇ難しいけど結論だけ読むとやはり食物はストレス負荷がかかることでアレルゲンが増えるようです。
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Comment
かもしれないの記事とかかくなよ。
自分で無農薬を毎日食べて、「最終」確認してからかけよ馬鹿。