アトピーで使われる親水軟膏ってどういう塗り薬なの?
2015/05/20
今日は親水軟膏について書いていきたいと思います。コメントでそういうお願いがあったので書いてみることに。
実は僕親水軟膏という薬が今まであるのを知りませんでした。最初は薬に使う基剤かな?と思ったんですが検索すると古くから使われている塗り薬みたい。
まぁ親水軟膏というネーミングがちょっとわかりくいよね。軟膏って思って調べたらもろクリームだった。
この浸水軟膏と呼ばれるクリームですが調べていくうちに結構変わった薬だとわかりました。
そういう点についても触れつつ書いていきます。
親水軟膏ってどんな薬?
一言で言うと軟膏の働きをするクリームです。これについてはちょっと特殊なので後で説明します。
軟膏の定義というと基本的に鉱物系のオイルタイプの事を言います。ワセリンとかホホバオイルとかあーいう水を弾くやつ。
ヒルドイドソフト軟膏も軟膏ってついてますがクリームです。こういうわかりにくい名前やめたほうがいいと思う。
使い心地はさらっとしていてヒルドイドクリームやローションのような感じらしい。
保湿剤の役割というのはオイルタイプ(ワセリン等油の保湿剤)は皮膚に浸透せずに皮膚の上に幕をはって皮膚の水分蒸発を防ぐ。刺激が少ない変わりに皮膚に水分を与える効果はない。
クリームタイプ(ヒルドイドや尿素、市販の物)は皮膚に浸透して皮膚の水分を直接増やしたり皮膚の水分を逃がさないようにする。
皮膚の状態が悪いと刺激になりやすいが詩用間もよくオイルタイプと比べて保湿効果が高くなっている。というのが大雑把なわけ方です。
クリームタイプは肌に水分を与える能力は高いですが皮膚の水分蒸発を防ぐという力は余りありません。
親水軟膏の最大の特徴はクリームタイプでありながらワセリンと同じように水分蒸発を妨げる役割をするという非常に珍しい特徴を持っています。
クリームタイプの保湿剤というのは基剤に白色ワセリンやプロペトを使うというのは珍しくありませんが親水軟膏の場合はがめちゃくちゃ多い。
成分の4分の1が白色ワセリンで閉められているのでクリームでありながら皮膚の水分の蓋をする力が強いということだと思います。
親水軟膏
http://vet.promiclos.co.jp/disp/CSfGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=48319より引用
親水軟膏100g中に含まれる成分は白色ワセリン25g、ステリアルアルコール20g、プロピレングリコール(保湿剤、溶剤、粘度低下剤)12g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(合成界面活性剤、洗浄剤)を4g、モノステアリン酸グリセリン(合成界面活性剤、乳化剤)0.1g
パラオキシ安息香酸メチル0.1g(防腐剤)、パラオキシ安息香酸プロピル0.1g(防腐剤)、精製水適量。
使う際の注意点
保湿剤なんでどこに使ってもらってもかまいません。ただし目だけは簡便な。
皮膚から水分の蒸発を防ぐ力は強いですが皮膚に水分を与えるという点においてはあまり強くありません。
なのでガサガサの肌に塗ってもあまり効果は得られないと思います。塗るときは霧吹きをして皮膚に水分を含ませてさっと吹いてから塗るかお風呂上りに塗るのがお勧めです。
副作用は調べられていませんが薬剤に含まれている成分から見ると0.1~1%ぐらいは副作用が起こりそうです。
かぶれやかゆみがでたら使用を止めること。
他の保湿剤との使い分けについて
上の成分を見てもらえば分かるとおり合成界面活性剤、防腐剤であまりお肌に優しくありません。クリームなんで当然っちゃ当然なんですけど。
なので肌の状態が良くない人は使うのは止めておきましょう。比較的皮膚の状態がいい人でワセリンを使っている人はこっちを試してみるといいかもしれない。
オイルタイプの保湿剤は皮膚の水分蒸発を防ぐ強い働きがある(この働きはクリームタイプはあまり強くない)
だから季節の変わり目に悪化したり台風が来たときに悪化するあるいは飛行機に乗るとどうにも肌の状態が悪くなる人というのは外的な湿度の変化に弱い皮膚のタイプ。
そういう変化に対してオイルタイプの保湿剤は強いと思うのでアトピーが軽い人で季節の変わり目に悪化しやすいという人は浸水軟膏が向いているんではないのかなぁと思います。あくまで推測ですけどね。
反面年中常に乾燥傾向にある。つまり肌の水分が元々足りないタイプの人はあまり向いていないと思う。僕はそーいうタイプなのでヒルドイド使ってます。
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ちなみに季節の変化で単体の保湿剤だけでは対処できないという人はヒルドイド等のクリームタイプの保湿剤を縫った後にオイルタイプの保湿剤できっちりカバーしてあげるとより皮膚バリアを補強できます。
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